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HB展

急遽開催!「HB展vol.4」
唐仁原教久(のりぼう)、唐仁原多里、藤井紗和、桑原紗織、夜久かおり、新スタッフのみやたみくの6名のグループ展です!マスクを着用の上、ご無理のない範囲でお立ち寄り頂けますと嬉しいです。(期間中、日曜休廊)

<営業時間>
3/27(金)12:00~19:00 *初日のみ12:00オープン
3/28(土)11:00~19:00
3/29(日)休廊
3/30(月)11:00~19:00
3/31(火)11:00~19:00
4/1(水)11:00~17:00

唐仁原多里

夜久かおり

 

NORIBOU

 

藤井紗和

 

みやたみく

 

桑原紗織

3/27(金)~4/1(水)の個展中止のお知らせ

明日3/27(金)から4/1(水)まで開催予定だった井田千秋さんの個展は、作家さんのご希望で中止となりました。コロナの一日でも早い終息を祈っております。

 

工藤慈子個展「文字と丸-球美主義Ⅴ-」

今週の作家さんは工藤慈子さんです。HBでは約7年ぶりの個展開催となりました。すべて丸だけで絵を描く「球美主義 – キュビズム -」作品と、全ての文字が1枚に繋がる切り文字をライフワークとされている工藤さん。今回は全長7.5メートルの抽象画と、梶井基次郎『櫻の樹の下には』の全文を切り文字を表現されました。宇宙のようなスケールを感じる作品をお楽しみください!

「抽象 in 球美主義」

 

600枚もの絵がずらりと連なる巨大な抽象画。画家アドルフ・ヴェルフリの展覧会に触発されて描きはじめたというこの作品、ヴェルフリの作品のひとつに紙を継ぎ足して描いているものがあり、その繋ぎ目が格好いいと感じた工藤さん。その雰囲気だけでも感じてみたいと思い、今回の手法に挑戦されました。はじめから完成図は決めずに、模様を描いては継ぎ足し…を感覚で描き進めていくそうです。睡眠時間を削りながら約2年かけて完成。今回の展示でご自身でも初めて全貌を見ることができ、こんな模様を描いていたんだ、と驚きがあったそうです。心のままに描きたいものだけを描くことができて、とにかく楽しかった、と工藤さん。

 

『櫻の樹の下には』(切り文字)

『櫻の樹の下には』(切り文字)

 

もう一つの作品は、絵を描くよりも前から人知れず制作していたという切り文字。初めて人に見せたのは青山塾へ通っていたとき。こんなものも作っています、とこれまでの切り文字作品を見せたところ「面白い!」と良い評価をしてもらえたそうです。人に言われて初めて気づいたという工藤さん、その後は依頼されて制作することもあり、結婚式のウェルカムボードに参加者100人分の名前をすべて繋げて切り文字にした経験も。その頃から「文字を切るのって面白い」と感じ、熱心に制作するようになったとのこと。今回は春の個展開催に合わせ、梶井基次郎の『櫻の樹の下には』の全文を絵を組み合わせながら切り文字で表現されました。すべてカッターを使った手作業。少しずつ文字が切り抜かれていき、光に透かして向こう側を見る瞬間がとても楽しいとのこと。

 

『櫻の樹の下には』(切り文字)

『般若心経  宇宙』(切り文字)
今後も絵のお仕事は何でもやってみたいそうです。近い目標は、パソコンの勉強をすること。今はまだ抜け殻状態で先のことは考えられませんが、 次はたぶん具象を描きたくなると思います、と工藤さん。次回はどんな作品で驚かせてくれるのか楽しみです!

 

 

太田侑子個展「影の中、光の中」

今週の作家さんは太田侑子さんです。HBでは初めての個展開催となりました。瑞々しい色彩とインパクトのある画風で、装画や挿絵のお仕事でご活躍中の太田さん。抜群のスキルで描かれた原画の数々、光と影やグラデーションの描き方は必見です!ぜひお越しくださいませ!

 

 

今回の作品はすべて個展のために描かれた新作。以前は一瞬の動きや風景を切り取るイメージで描いていたそうですが、今回は自分で作った物語や何かが起きそうな雰囲気を自分で演出して描いたとのこと。スナップ的な絵だと”自分の絵”という印象が薄かった、と太田さん。自分の絵であるように、自分で演出することに努めたそうです。約1年間、仕事の合間に描かれた作品で、制作時間は1日で描けるものもあれば4日くらいかかるものも。仕事の絵の本描きは2~3日あれば描けるそうです。ラフの時間も合わせれば1週間くらいとのことで、どんどん仕事が来ても対応できるそうです。

 

 

 

油彩画出身の太田さん、3~4年程前からイラストレーターへ転身。油彩画で賞を受賞し美術館で展示をするなど、精力的に活動されていたそうです。しかし誰でも気軽に見に来てくれる感じではなく、多くはコレクターやお金持ちの方ばかり。普通の生活から一線をおいている感じが寂しかった、と太田さん。すぐに作品の価格を聞かれ、絵が本当に好きなのかわからず悲しい時もあったそうです。学生時代から興味のあったイラストレーションの世界、出版物になるとたくさんの人の目にとまるし、絵を売らなくてもいい。本来、色々な人に見てもらい生活に寄り添ったりする絵を描きたかった太田さんは、次第にイラストレーターの仕事に興味がわいたそうです。実際に仕事をしてみると、1~10まで自分でプロデュースする絵画の世界とは違い、デザイナーさんとの関わりで絵が向上していく感じや、人との関わりが多いと感じたそう。イラストレーターさんもアドバイスをくれたりする。絵画は各々が独立していて、よりシビアな世界とのこと。長い間ここには居られないと思い、絵画のマーケットからどんどん離れて行った、と太田さん。

 

 

 

大学時代から培ってきたスキルを生かし、少しずつお仕事が増えてきている太田さん。現在は装画や挿絵が主なお仕事だそうですが今後は広告のお仕事もぜひやってみたいとのこと。今後益々のご活躍が楽しみです!

庄野紘子個展「とうめいの」

今週の作家さんは庄野紘子さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
ふわっと香るような色気のある線画が魅力の庄野さん。少ない要素と表現力豊かな線で、女性の様々な情景を描かれました。新作のステッカーやZINEの販売も!お楽しみに!

 

インスタグラムに日々描いている絵をアップされている庄野さん。今回の個展では新作のほか、これまで描きためていた作品を新たに描き直して展示されました。普段からラクガキをよく描くそうで、それらが絵のアイデアとなっているとのこと。女性の何気ない仕草や表情から様々な想像をかき立てられます。

 

 

 

 

ずっとイラストレーターになりたいと思っていたけれど逃げている時間が多かった、と庄野さん。しばらく空いた時間ができたことで、本格的に絵を描き始めたそうです。それからはILLUSTRATION誌のザ・チョイスに何度も挑戦。デザイナーの川名潤さんの目にとまり、初めて装画のお仕事に繋がりました。それが自信になってこれまで続けてこれたとのこと。
以前はアクリル絵具や色鉛筆で描いていた時期もあったそうですが、デザイナーのアルビレオさんに「ペンで描いてみたら?」とアドバイスをもらったことをきっかけに画材を変えたそうです。少しかすれたり、インクだまりのできてしまう少し扱いにくいペンが庄野さんのお気に入り。ペンに変えてみるとすぐにお仕事が来たそうで、画材で絵は変わるんだなと感じたそうです。顔を描くときは納得がいくまで描き直すそうで、口や目の位置は特に難しく、表情を決める大事な部分とのこと。整っていても面白くない、と庄野さん。

 

 

昨年発売された『ファッションイラストレーション・ファイル2019』ではインパクトのある表紙画でさらに多くの人に絵が知られるように。売り込みは年に1回、一緒にお仕事をしたい人のところへポートフォリオを送っているとのこと。インスタグラムを通じてお仕事が来ることもあるそうです。やってみたいお仕事は文芸誌。特に『飛ぶ教室』は今一番興味のある雑誌だそう。女優さんのエッセイ本のお仕事もいつかやってみたいとのこと。今後の作品も楽しみです!

 

しまだたかひろ個展「ラクガキ」

今週の作家さんはしまだたかひろさんです。東京では初個展となりました。いまにも動き出しそうな線画が楽しいしまださんの作品。しまださんならではの愛嬌たっぷりなマンガとキャラクターが勢揃い!ぜひお越しくださいませ!!

3年前に上京されたしまださん、京都精華大学でイラストレーションを学ばれていました。学生時代、先生が褒めてくれたノートの隅っこに描いていたラクガキが現在のタッチの元になっているとのこと。一筆書きで何個も同じ形を描いたり、考えごとをしていた時に描いていた意味のわからない形…それらは潜在的にずっと描き続けてきたものだったなと気づいたそうです。今描いている作品はラクガキの時の絵を拾い集めて描いているような感覚、としまださん。潜在的に描いてきた線画と、意識的に描いていたマンガの絵をうまく一緒にできないかなと考え、今回の作品を描かれたそうです。

 

 

マットがマンガのコマになっているユニークな作品も。
線画の作品は1枚で強度が高く持つけれど、キャラクターマンガの作品は1枚絵にするのが難しかった、としまださん。せっかくなのでマットを含めて額装して完成するという形にしよう!と思いついたとのこと。

 

 

デザイン事務所や出版社への持ち込みの成果もあり、お仕事も少しずつ増えているそうです。学生時代に打ち込んでいたラグビーの経験を生かし、雑誌『ラグビーマガジン』でイラストレーションを担当されたり、『シンクロちゃん』では1冊丸ごとマンガを手掛けられています。キャラクターとマンガ、どちらも好きなのでどちらもバランスよく描いていきたい、としまださん。上京してからは仕事を意識して描いていたけれど、また学生の頃のような感覚で自分の絵を伸ばしていくことも頑張りたいとのことでした。今後益々のご活躍が楽しみです!

 

 

しらこ個展「ひとりでも楽しい」

今週の作家さんはしらこさんです。初めての個展開催となりました。しらこさんならではの穏やかな視点で描かれた日常のひとこま。iPadで制作された作品を木に印刷し展示されています。手で触れて質感を楽しめる演出も!ぜひ会場へお越しくださいませ!

「ひゅ–––ん」

「月の真下の」

ひとりでお茶をしたり、動物と戯れたり、楽しく過ごしている女の子の日常が描かれているしらこさんの作品。自然とひとりのシチュエーションを描くことが多いそうで今回のテーマとなりました。風景はご自分で撮った写真を元に描くことが多く、人物は何も見ずに描かれるそうです。デジタルで制作しているので、印刷はおもしろいものにしようと思った、としらこさん。デジタルで描く人が増え、展示も増えてきているけれど、キャンバスや紙への印刷が主流だなと感じたそう。あえてちょっと変えてみたかったとのこと。

 

「端っこの席が好き」

「ケーキセット(チーズ)」

幼い頃から絵が好きだったというしらこさん、大学時代は建築とデザインを勉強。その後、海外の技法書を読んで、風景画や色彩理論を独学で学ばれたそうです。その後はイラストレーターの木内達朗さんが講師をつとめる青山塾へ1年通われました。青山塾に入ったのは木内さんがいたから、としらこさん。木内さんがアメリカで勉強をされていたことを知り、これまで海外の本を読み勉強していたことが合っているのか確かめたかったそうです。「しらこくんに教えることはもうほとんど無い」と木内さんに言われる程、すでに技術を習得していたそう。絵の具で描く授業もあったそうですが、当時から作品の完成系はデジタルだったため、途中からは授業にiPadを持ち込み描いていたそうです。

 

「寄り道 Ⅱ」

 

「石拾い」

お仕事が増えて来たのは、1年半程前から。売り込みはほぼしておらず、依頼のほとんどはTwitterで作品を見た方からだそうです。装画や児童書、絵本のお仕事が多く、今後も本にまつわる仕事はどんどんやっていきたいそうです。もっと日本での仕事の経験を積んで、いずれは海外の仕事をやってみたいとのこと。behanceも今後もっと活用していきたい、としらこさん。今後の作品も楽しみです。

 

夜久かおり個展「遠い町」

今週の作家さんは夜久かおりさんです。HBでは約3年ぶり、2回目の個展開催となりました。どこか遠くの町の人々や生活を、丁寧に線を紡ぐように描かれました。静かで儚げな世界観が魅力です。ぜひお越しくださいませ!

 

 

どこかにある遠い町…そんなイメージで描かれた今回の作品たち。好きに描いていいと言われたらいつも描いてしまう情景、と夜久さん。その町で生活している人や通りがかりの人を漠然と描き始めたそうですが、背景や小物などの細部の描写から様々な物語が感じられます。

 

 

 

画材は主にボールペン。普段からグレイッシュな紙の色を生かして描かれている夜久さん、今回は赤色と白色をメインに描きたかったとのこと。ボールペンの細かな描写は、木版画のような表情が出るところが気に入っているそうです。

 

現在は文芸にまつわるお仕事が主だそうで、挿絵の連載は3本担当されるなどご活躍中です。これからも挿絵や装画のお仕事はもちろん、まだ経験のない女性誌や生活系のお仕事や広告のお仕事もしてみたい、と夜久さん。人の顔をもっと描けるようになりたいと新たな目標も。今後益々のご活躍が楽しみです!

 

 

きくちまる子個展「名無しの登場者」

今週の作家さんはきくちまる子さんです。HBでは初めての個展開催となりました。きくちさんは昨年末のHBファイルコンペVol.30で仲條正義特別賞を受賞された注目の作家さんです。今回の作品は岩波文庫『イソップ寓話集』のショートストーリーを題材に描かれました。明快な表現が心地良い作品です。ぜひお越しくださいませ!

 

「猫のお医者と鶏」

今回の個展では自分の世界観だけを見せるのではなく、何か題材を元にして表現したかったときくちさん。今回題材にされた岩波文庫の『イソップ寓話』は、人間だけでなく、動物や植物、モノなどが主人公となって会話をするユニークな短い物語が多数収録されています。人間が頂点ではない、それぞれが並列して存在する世界がいいなと感じ、題材に選ばれたとのこと。

 

「鼬と鑢」

 

「太陽と蛙」

PALETTE CLUB、SIS(山陽堂イラストレーターズ・スタジオ)でイラストレーションを学ばれたきくちさん。PALETTE CLUBに入った当時はなんとなく絵が描きたいという気持ちだけだったそうですが、安西水丸さんの授業を受けたことでイラストレーターという仕事を意識するようになったとのこと。水丸さんにもっと絵を見てもらいと思い、山陽堂で開かれていた水丸さんが講師をつとめるSISへ通い始めたそうです。

ここ数年はイラストレーションにこだわらずに、自分で作りたいものを作って過ごしていたとのこと。やっぱり線をひくことが好き、ときくちさん。味わい深い線が魅力です。

 

「榛」

「ナイチンゲールと蝙蝠」

 

「病気の鹿」

HBファイルコンペでは、植物画と線画のユニークな組み合わせが仲條さんの目にとまりました。植物のスケッチをたくさん描いていた時期で、このスケッチを使って何か作品を作りたいと思ったことがきっかけだったそうです。実験的に作っていたものだけれど、自分でもとても良いなと思ったものだったので賞に入り嬉しかった、ときくちさん。デジタル作業だったため、仕上げなきゃという気持ちが無く、遊ぶように絵を作れたことが良かったのかもしれないとのこと。

 

きくちさんが絵と題字を手掛けられた本のお仕事。

夢は子どもたちに見せる仕事をすること。絵本作家・井上洋介さんの絵を見た子どもがゲロを吐いたというエピソードがお好きだそうで、それくらい感受性の強い子供たちにとって、絵はすごく大事なものだなと思ったそうです。そんな子供たちに衝撃を与えるような絵を描きたいとのこと。商業に寄せず、子ども用としてではなく何かを作ってみたい。そういう人とお仕事がしてみたいそうです。そしてずっと描くことを続けていきたい、ときくちさん。

7月にはHBで特別賞6人展も開催。また新たな試みをしたいとのこと!こちらもお楽しみに!

タテヤマフユコ個展「一族」

今週の作家さんはタテヤマフユコさんです。HBでは初めての個展開催となりました。
頭の中に浮かぶイメージを日々アウトプットされているタテヤマさん。「一族」と題された今回は、色鮮やかな世界の中でさまざまな生きものたちが楽しそうに暮らす様子が描かれています。巨大な家系図を描いた新作も見どころです!ぜひお越しくださいませ!

「みんな家族」

血がつながっていてもいなくても、共に暮らせばみんな家族。そんな風に考えるようになったのは、昨年上京してひとり暮らしを始めたことがきっかけでした。ひとりで暮したことで「人は誰かと共有し一緒に暮らすことで安心感や温かみを感じているんだ」と気づき、共に楽しく暮らす幸せな生き物たちをテーマに描かれました。古代の生き物を感じさせるヘンテコな生き物など、じっくりと見入ってしまう不思議で可愛いキャラクターたち。

 

「夜明けを共に過ごす」

「光がすき」

イメージはすぐに頭の中に浮かんでくるそうで、絵や言葉など普段から書き留めているというタテヤマさん。どうしてこんな構図が浮かんできたのか、自分でも不思議に思うことがあるそうです。色はスケッチの段階でコピックを使って着色。その後、絵の具で描き進めていくとのこと。その絵がボツになるのか、発表できるものなのかは最後まで描き終わらないとわからないそうです。

 

「野原の一族」

「ワニと少女」

「おでかけ」

年に数回、個展やグループ展で作品を発表し、精力的に活動されているタテヤマさん。平面作品以外にも、立体作品やオリジナルグッズなど、どれも楽しそうに作られているのが感じられます。イラストレーションのお仕事はこれからだそうですが、ショッピングモールのビジュアルなど、空間演出に興味があるそうです。絵本作りにも挑戦したいとのこと。今後の作品も楽しみです!