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岸野衣里子個展「黄色い花の黄色 /『ode』のための絵」

今週の作家さんは岸野衣里子さんです。HBでの個展は約6年ぶり、3回目の開催となりました。 昨年、湯川潮音さんの新名義「sione」によるアルバム『ode』のアートワークを担当された岸野さん。アートワークの原画と描き下ろし、『黄色い花の黄色』という新作を展示していただきました。空間演出にもこだわった、二つの世界をお楽しみください!

 

 

正面の壁に飾られた新作『黄色い花の黄色』は2011年の3月29日に黄色い陽光のあたる黄色いクロッカスを見たことで記録した、大切にしていた言葉で、いつか個展をこの言葉を掲げてしようとずっと温めていたそうです。ようやくこの個展ができた、と岸野さん。

 

 

昨年発売された湯川潮音さんによる新名義sione『ode』というアルバムは、声を主にした歌詞のない楽曲たちが収録された作品。岸野さんに絵を描いてほしいとの依頼があり、ジャケット制作と『ode』の楽曲制作が同時進行だったそうです。 ジャケットのアートワーク以外に、さらにその続きが描きたくなったという岸野さん。新たに描きおろした作品も展示しております。

 

 

長らく絵を描くことができなかったそうですが、黄色い花の黄色と、sioneさんの音楽が岸野さんに元気と絵を与えてくれたそうです。6年ぶりの待望の新作をぜひ見にいらしてください!

 

太田裕子個展「丘の上の植物園」

今週の作家さんは太田裕子さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
ご近所に古くからあるという植物園をテーマに、生き生きとした緑たちとレトロな園内の様子を描かれました。太田さん独特のデフォルメと色彩が愛らしい作品たちをお楽しみください!

 

「温室」

太田さんのご自宅から少し離れたところに、古くからあるという丘の上にある植物園。植物学博士の研究所跡地が植物園になっているそうです。門や塀、温室などが少しレトロな雰囲気で、素朴な園内の様子に惹かれたそうです。春から夏にかけスケッチをしたり写真を撮ったりし、何度か通われたとのこと。描きこみ過ぎないよう、植物園で感じた印象を大事にして描かれたそうです。

 

「巣箱」

「夏」

イラストレーター歴約10年の太田さん。元々絵がお好きで、美術学校を卒業後はアニメーターとしてお仕事をされていたことも。その後は布雑貨を制作し、その延長で布を使ったコラージュやステンシルを用いて、再び絵を描くようになったそうです。2012年、イラストレーターズ通信コンペやTIS公募展で上田三根子さんの賞を受賞。それがきっかけとなりイラストレーターの道に進まれたそうです。お仕事では、装画や挿絵、企業カレンダー、企業冊子の表紙など幅広くご活躍中です。ほぼ独学でイラストレーターのお仕事へと繋がりました。

 

「猫とキンセンカ」

会場では、展示作品を収録した作品集やレターペーパーも販売。
これからもっと書籍の分野のお仕事を広げていきたいそうです! 今後益々のご活躍も楽しみです。

 

「休憩」

 

版画のイラストレーター展 凸凹 vol.3 「凸凹書房」

今週は版画イラストレーター凸凹の7名による「凸凹書房」が開店!
2014年の6月の開催以来、今回が3回目の展覧会となりました。メンバーはアンドーヒロミさん、正一さん、タダジュンさん、楯川友佳子さん、平岡瞳さん、芳野さん、そして新メンバーのさかたきよこさんが加わりました!それぞれの個性がきらりと光る、思い思いに描かれた版画の数々。6日間だけのお店です、お楽しみに!

 

架空出版社・凸凹書房へようこそ!

本にまつわるあらゆる題材をテーマに、メンバーそれぞれの手刷りの書皮、作品集の販売、文芸誌『凸凹書房』も刊行!お気に入りの詩や小説に絵を添えた読み応えのある1冊です。

 

ずらりと並ぶオリジナル書皮たち!ぜひお手に取ってご覧ください!

 

正一さんのリノカット版画。幼少期の記憶を辿るような、6つのお話とモノトーンの世界。
オーダー額は時松宏樹さんによるもの。

 

鉛筆のようなタッチが素朴で愛おしい芳野さんのリトグラフ作品。
版が重なったときの色彩や、僅かなズレが独特な表現を生み出します。

 

 さかたきよこさんの銅版画。櫻間中庸の『日光浴室』を読んで描かれた作品。
詩の世界がより一層広がる、さかたさんのイメージ力と技術力が光る作品たち。

 

アンドーヒロミさんの紙版画。空想雑誌『COCO』の表紙をイメージした作品たち。
実際にあったら思わず手に取ってしまうような魅力的な1冊!

 

タダジュンさんの銅版画。モーリス・ルヴェル『或る精神異常者』の扉絵、エドガー・アラン・ポー全集第1~3巻の装画。実際にはない、架空の全集なのだそうです。本屋さんに並んでいたらどれも欲しくなるものばかり…

 

楯川友佳子さんの木版凹版作品。夏目漱石の『夢十夜』の扉絵、本からイメージを膨らませた
さまざまなシーンを描かれました。ふわっと木の香りがしそうな、幻想的な作品です。

 

平岡瞳さんの木版画。山村暮鳥の詩『雲』に絵を添えました。小さな画面の中に広がる無限の世界。

 

文芸誌『DECOBOCO』(¥800)は会場にて好評販売中です!お見逃しなく!

林けいか個展「飼い主の手なずけ方」

今週の作家さんは林けいかさんです。HBでは初めての個展開催となりました。
4年前から一緒に暮している愛猫、小次朗とののんびりとした微笑ましい日々をお楽しみください!

 

<小次朗プロフィール>
東京都在住。おそと出身。猫。
屋根の上で自由きままに暮らしていたところ
かつぶしの香りに惹かれ家猫になることを決意。
近年は林けいかのお膝の上で丸くなりつつ、
進行管理や作品チェックを行う。

 

今回のテーマであり主役は、林さんがご自宅で飼っている猫の小次朗。ふかふかのお腹を見せてきたり、気持ち良さそうに大きなあくびをしていたり、なんとも可愛らしい様子が伝わってきます。なかなかスケッチをさせてくれない小次朗、寝ている隙を狙ったり、一瞬の表情を写真におさめて描いたそうです。猫のふわふわな毛並みはオイルパステルで描かれています。アクリルガッシュを使っていたときには、少し構えてしまい緊張していたという林さん。はじめて使用するオイルパステルは、より感覚的で、指でこすったりしながら楽しく描けたとのこと。ゆるく・可愛くをテーマに、大好きなものを描くという楽しさがあったそうです。

 

 

「本当に描きたいものなの? 好きなものを探しなさい」林さんが通っていた山田博之さんのイラストレーション塾では、過去にそんなアドバイスを頂いたこともあったそう。今回は潔く「仕事じゃないから、好きなものを描こう」と決心。
普段のお仕事ではペンタブで絵を描くことも多いそうですが、今回の展示を通してこんなものも描けると知ってもらえたら、と林さん。このタッチで装画や広告のお仕事をやってみたいそうです。今後もオイルパステルでいろいろと描けるものを広げていきたいとのこと。次回作も楽しみです!

 

星野ちいこ個展「Maybe so.」

今週の作家さんは星野ちいこさんです。HBでは3年前の夏のファイルコンペ大賞展以来、2回目の個展開催となります。
前回の展示からつながるポートレートシリーズと、映画のワンシーンのような新作ドローイングを展示。ぜひお越しくださいませ!

 

これまでシンプルなバストアップのポートレートを主に描かれてきた星野さん。今回は、見る人がシチュエーションを思い浮かべたくなるような、かすかなストーリーを持つポートレートやシーンを描かれました。どの絵も実際のモデルは居らず、星野さんの頭のなかのイメージ像を描きおこしているそうです。身近な友人にも見えそうで、どこかで会ったことのあるような…そんな見る人それぞれに解釈があるよう、シンプルな表現を心がけているそうです。

 

 

 

新作では2枚組の絵でストーリーを感じさせる試みも。それぞれのキャラクターの性格が滲み出るような、ユニークなシチュエーションが魅力です。いつか漫画を描きたいと星野さん。漫画も説明しきるのではなく曖昧なままとどめたい、そんなイメージがすでにあるそうです。洋服を描くのもお好きだそうで、映画やファッション関連のお仕事も今後やっていきたいとのこと。様々なジャンルでのご活躍が楽しみです。

 

合田里美個展「空ときみと」

今週の作家さんは合田里美さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
第4回東京装画賞で見事金賞に輝いた今注目の作家さん!一瞬の表情や空気感を捉えた、合田さんの表現力豊かな作品をお楽しみください!

「屋上・初夏」

 

テーマは空と女の子。校舎の屋上で佇む、3人の少女の物語が広がります。登校時の朝の空気、放課後の暗い教室、教室のカーテンの中で話した思い出…など学生時代ならではの空気感を、合田さん独特の色彩と表現力で描かれました。高校3年生の3学期、友人たちと一緒にいられる残りわずかな時間。そんな寂しさや切なさが込められた少女たちの表情が印象的です。地方都市のイメージで、田舎すぎず都会すぎず、みんながどこかで見たことのあるような景色を描きたかったとのこと。
鎌倉にお住まいの合田さん、散歩の際に見上げた空の広さと美しさに毎回新鮮な感動があるといいます。そんな空をテーマにしたいと思い今回の作品に繋がりました。

 

「屋上・秋」

「屋上・冬」

4年ほど前から、MJイラストレーションズに通われている合田さん。はじめの頃は「合田さんらしくない絵だね」と言われる事が多く、自分らしい絵とは何か悩みながら描き続けたそうです。そこから1年半後、絵ががらっと変わり納得のいく現在の画風になったそうです。その後、東京装画賞のコンペで金賞を受賞。MJの生徒さんが次々とコンペに入賞されているのを間近で見ていたことが、自分もいつか賞をとりたい!という気持ちにさせてくれたそうです。受賞後は装画のお仕事に繋がり、現在は3冊目のお仕事を進行中。
今後、もっとお仕事の経験を積んでみたいと合田さん。まだ模索中なことが多いため、数をこなしていきたいそうです。イラストレーターの仕事をライフワークにすることが目標とのこと!今後の作品も楽しみです!

 

「屋上・夏」

「いつも二人」

安楽岡美穂個展「憧れ」

今週の作家さんは安楽岡美穂さんです。ご自身初めての個展開催です。
透明感のある人物画で、文芸を中心にお仕事が増えてきている安楽岡さん。今回は展示のための描きおろし作品の他、お仕事で使用した作品原画を展示しております。女の子たちの神秘的な表情、丁寧なお仕事の数々をぜひ見に来てください!

 

 

峰岸達さんのイラストレーション塾、MJイラストレーションズで勉強された安楽岡さん。約5年間通われたそうです。MJに通いはじめた頃は人物はほとんど描かず、風景画を描くことが多かったそうです。峰岸先生からの「人物が描けないとなかなか仕事につながらないよ」というアドバイスの元、少しずつ描く練習をしたそうです。今ではお仕事のほとんどが人物画となりました。今年から新たな連載の挿絵を描くお仕事もはじまったそうです。

 

 

 

昨年からは時代物のお仕事のご依頼も来るように。いつかできたらいいなと思っていたそうで、そんな矢先のお仕事だったそうです。時代考証が合っていないと難しいお仕事、資料をたくさん見て勉強されました。階級によって髪の結い方が違うなど、初めて知る事が多かったそうです。人物は自分でポーズをとり、参考にして描くことが多いそうです。今は挿絵のお仕事にとても興味があるという安楽岡さん、夢は新聞連載の挿絵を担当することだそうです!

 

 

安楽岡さんの手掛けられた装画や挿絵のお仕事の数々!原画と合わせてお楽しみください!

唐仁原教久個展『濹東綺譚』を歩く

今週は唐仁原教久個展『濹東綺譚』を歩く を開催中です!
個展は2007年のトムズボックスから約11年ぶり。昨年の秋に、永井荷風の名作をテーマにした著書『濹東綺譚』を歩くを発売、今回はその原画+描き下ろし作品展となります。

『濹東綺譚』を歩く  文・絵 唐仁原教久
http://www.hakusuisha.co.jp/smp/book/b308980.html

 

「迷宮の遊里玉の井」

 

「ぬけられます」

 

「貧之稲荷の縁日」

「手土産持参」

「銀座のカフェー」

 

展示は14日水曜日までです。みなさまのお越しをお待ちしております!

むらもとちひろ個展 「美味しいものwith beer!」

今週の作家さんはむらもとちひろさんです。HBでは初めての個展開催です。
昨年、ビールのパッケージ画を描くお仕事を経験されたむらもとさん。今回はそれに合わせ、ビールに合うおつまみやお料理を透明水彩絵の具で描かれました。実際にむらもとさんが食べ比べしたという、美味しそうなお料理の数々をお楽しみください!

 

 

 

「生春巻き」

 

元々はファンタジックな世界観で動物や植物の絵を描いていたむらもとさん。山田博之さんの塾へ通い始めたことで、より仕事を意識して描くようになったそうです。「即戦力にするなら、食べ物の絵を頑張るといい」そんなアドバイスの元、2016年からは食べ物に絞って制作をされていたとのこと。2017年のはじめに、それらの作品をポートフォリオにまとめ売り込みを開始。そこからつながったのがキリンビールのパッケージのお仕事でした。その後も少しずつ食べ物を描くお仕事が定着してきているようです。

 

むらもとさんのお仕事。

 

「Pizza Margherita」

 

大阪ご出身のむらもとさん。大学時代はマンガ研究会に所属し、Photoshopで絵を描き同人誌を作られていたそうです。より本格的に1枚絵が描きたいという気持ちが強くなり、東京で勉強することを決意。上京後は展示をたくさん見てまわり、その中でも水彩絵の具で描かれた作品に魅了され、現在のアナログへ移行したそうです。その後しばらくは独学で絵を描き、パレットスクールや山田博之さんの塾へ通われました。

昨年60件ほど売り込みをした効果もあり、年末年始はお仕事の依頼が立て続けにあったとのこと。できることはどんどんやる!という行動力のあるむらもとさん。今後も食べ物の絵のお仕事をたくさんやってみたいそうです。まだあまり描いたことのない、人物や静物を描くことにも挑戦したいとのことでした。今後益々のご活躍が期待されます!

 

「Lasagna」

 

楓真知子個展「ひかりがすき」

今週の作家さんは楓真知子さんです。HBでは初めての個展開催です。ノート展大賞受賞やチョイスでの多数入選で注目が集まっている楓さん。人物、モノ、動物、どれを描いてもエネルギー溢れるタッチが魅力です。深い色彩のなかにきらめくたくさんの色が美しい作品たち、ぜひご覧くださいませ!

 

「髪かざりのよる」

 

大阪ご出身の楓さん、大学時代は趣味で社会人向けの絵画教室に通いデッサンを学ばれました。イラストレーターは憧れの存在だったそうですが、当時はどんなものなのか実態がわからなかったとのこと。まずは大阪のデザイン事務所へ絵の売り込みへ。色々なタッチが求められる世界と知り、自分はイラストレーターは無理かな…とも思ったそうです。それでも絵を描くことが好きで東京へ出ることを決意。7年前に上京し、グッズを作り販売するなど作家活動をはじめたそうです。その頃、峰岸達さんのMJイラストレーションズの存在を知り入塾。プロを目指す人たちが集まった、レベルの高いたくさんの絵に触れ「自分は枚数を描いていない」と気づいたそうです。それから毎日毎日、絵を描く日々が続いたそうです。

 

「秋が来たよ」

「機関車」

 

今回がギャラリーでの初めての個展。失うものはない!好きなものを描こう!という気持ちで、コツコツと枚数を重ねたそうです。色味は今までよりも落ち着かせ、ご自身でも描きやすくなったとのこと。2017年はとにかく絵を描く年にした、と楓さん。描いたらうまくなると信じて、とにかく描き、182枚の中から厳選された作品が並びました。今後イラストレーションのお仕事もどんどん挑戦してみたいそうです。ますますのご活躍が楽しみです!

 

「なずな」

「よそいき」