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菅野裕美個展「木漏れ日のように」

今週の作家さんは菅野裕美さんです。HBでは5年ぶりの個展となります。
物語の世界観や、登場人物の感情を繊細に描くことのできる菅野さん。
これまでに数々の装画や小説の挿絵を手掛けられています。
今回は新作とあわせて、お仕事の原画を展示しております。 ぜひお越しくださいませ!

 

 

— DMの絵やタイトルがとても素敵だなと思いました。どんなイメージで描かれたのですか?

タイトルを先に決めて、DMをどうしようかと考えたとき
明るい色にしようというのがまずありました。
木漏れ日というと、薄暗くやわらかい感じですが、明るい色を使いたいと思いました。
イメージを膨らませているような絵になっています。

オリジナルの絵を描くときは、こういう風に描こうと決めずに描くことが多いです。
あまり決めすぎると固くなったり、自由な発想が出てこなくなることがあるので、
なるべく決めすぎず、描き始めています。

 

 

— 菅野さんのような作風の場合、普段のお仕事では依頼される際にどのくらいの指定がありますか?

私の絵を使いたいと思っている方は、かっちりとしたものよりは、世界観や空気感を
求めている方がほとんどなので「登場人物を2人載せたい」とか顔の向きの指示があるといった具合です。
ほかに、庭やバラなどのアイテムが物語で重要な場合は
デザイナーさんからふわっとイメージを提案される場合もあり、
そういった場合は自分の中でチャレンジで、自分の色を固くならずに出そうという気持ちで描きます。

 

 

— 菅野さんの絵が表紙だと読んでみたいという気持ちになります。
本の表紙は目立つ存在だと思うのですが、描く際にどんなことに気をつけていますか?

目にとまるときは遠いところに置いてあったりもするので、
実際に絵を遠くに置いて、引いて見たりもします。
あとは人物の表情です。こうしようと思ってやってる訳ではないのですが、
話を読んで気持ちが入っていくと、そういう絵が描けます。
人物を描く事が多いからかもしれませんが、役者が演技をすることに似てるなと感じています。
客観的な面もありますが、登場人物を演じているような感覚で
物語に入り込むことで何か惹き付けるものが描けるのではと思っています。

 

 

— 菅野さんの描く表情がお好きな方は多いと思います。最後になりますが、今後どういうお仕事をやってみたいですか。

絵本が合いそうだねとよく言っていただける事もあり、興味があります。
物語を1つ1つ絵で表現していくことがチャレンジであり、力量がいることだと思うので、
自分の中で出来る事が増えるんじゃないかなと思っています。
また、細かい指定をうけても自分の色が出せるような、
職業イラストレーターとしてはまだまだなので、できるようになったらいいなと思います。

 

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