宮岡瑞樹個展 「ファジー」
今週の作家さんは宮岡瑞樹さんです。HBでは初めての個展となります。
デザイン事務所勤務を経て、2022年からイラストレーター・グラフィックデザイナーとして
書籍や広告を中心に活動されています。
日常の中に織り成される穏やかな時間、漂う空気、微細な感覚…
普段見過ごしがちな瞬間に立ち返るような美しい作品を是非会場でご覧ください。
一部作品はオンラインショップでもお取り扱い予定です。
Q1.
個展タイトル「ファジー」には宮岡さんのどんな思いがこめられているのでしょうか。
今回の展示のテーマについてお聞かせください。
心地よい空間にいる時に体がその空気に馴染んで溶け込むような感覚になる時があり、そのイメージを表現したいと思いました。
ファジーは「ぼやけた」「境界が曖昧」といった意味なので、テーマを一言で表している言葉でした。
Q2.
イラストレーターとグラフィックデザイナーの両立を目指し、昨年からフリーランスで活動をされているそうですね。
今回のDMもご自身でデザインされています。
イラストレーターとグラフィックデザイナー、2つの領域を横断することを選択された背景には
宮岡さんのどのような経験、考えがあるのでしょうか。
大学を卒業しエディトリアルデザイナーとして働き始めた頃は、イラストレーターになることは全く考えていませんでした。
デザイナーの立場からイラストレーションについて詳しくなりたいという思いから、
作品や作家さんの勉強をしていく中で描きたい気持ちが湧いていきました。
SNSに投稿した作品に少しずつ反応をもらえるようになりイラストレーターとしても活動する事ができるようになりました。
Q3.
装画やポスターなどのイラストレーションを描くこと、
書籍やフライヤーのデザインを制作すること。
各々の作業において心構えや意識の点に違いはありますか?
宮岡さんのこだわりなどもあればお伺いしたいです。
デザインの場合は決まったスタイルなどは持たず依頼内容に相応しい表現を心がけていますが、
イラストレーションの場合はスタイルに要望がある事がほとんどなのでその違いは意識しています。
要望をしっかりお伺いして、期待以上のものを制作して喜んでいただきたいという心構えは同じです。
Q4.
宮岡さんの震えのある線は
見る人の心の琴線に触れる繊細さもありながら
様々な解釈を許容するようなおおらかさも感じます。
線を描かれる際に、ご自身で意識されていることはありますか。
現在の表現になった経緯などもあれば併せてお聞かせください。
自分のイメージを表現できる線を探している時に、
たまたま手が震えて縒れてしまったか弱い線が魅力的に見えたのがきっかけです。
直線や曲線の形が崩れないように気をつけてノイズを足すような感覚で描いています。
Q5.
イラストレーターとグラフィックデザイナー
各々の立場で今後手掛けたい仕事や
自主的に取り組みたい活動などはありますか。
宮岡さんの今後の展望をお聞かせください。
自分の絵を使って自分でデザインする機会は少ないのですが、とても楽しいですし両方の立場を活かせると感じています。
文芸作品で装丁と装画を一緒に担当させていただくことが今一番の目標です。
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